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日本電装 EA型 電気自動車について(電気自動車 補足資料追加)

昭和25年に、日本電装は、電気自動車EA型を生産している。

日本電装の展示スペースには、復元したEA型が展示されている(らしい)。

外面図(青図)も展示されています。

Dsc_0179

(パネルは、中部産業遺産研究会の展示より)


日本電装の特別寄稿を読むとこんなことが書いてある

特別寄稿

「デンソーHV/EVの歴史のスタートは,やはり1950 年に発売したEA型電気自動車「デンソー号」に遡る (Fig. 1)

詳細は「デンソー50年史」に書かれている ので省くが,少し抜粋すると,当時は石油不足対応と して木炭車や電気自動車が開発され発売された.

「デ ンソー号」も80V鉛電池を使った直流モータ方式で, 制御は抵抗切替で設計された.

シャシーと電池以外の 動力部は全て社内で設計製造された.

社会事情から生産は1年足らずで中止となったが,約50台のデンソー 号が街中を走ったと記載されている.

(原典 デンソー技術論文誌「デンソーテクニカルレビュー」Vol. 16 2011年12月号のなかから、特別寄稿「デンソーにおけるHV/EV向け製品開発の歴史」(執筆者:デンソーEHV機器開発部 山田 好人))

(ちなみにデンソーの50年史は読んでいないのので、読まないといけないと思いつつ書いている・・・忘れそうであるから・・・あとから訂正する可能性大です。)

中部産業技術研究会のパネル展示で、デンソー号についての記事を読みました。

でそこで、ふと疑問に思ったことあります。

当時トヨタ自動車は、占領軍の指定会社で米軍の管理下にありました。

生産が許可されていたのは、輸送力を確保するためのトラック。

乗用車の生産は、小数のAE型、SA型が特別に認められていただけである。

では、日本電装はなぜ車が造れたのか?

一つは、昭和24年に日本電装はトヨタ自動車から独立した会社です。

新しい会社ですから、占領軍の指定会社ではありません。

関東自工も同じです。

それは、旧中島飛行機関係のたま自動車(後にプリンス自動車工業と合併)もおなじです。

電気自動車のは、現在の電気自動車メーカーと同じで、車体があればモーターとバッテリーでできてしまう簡易さがある。

「シャーシ、電池以外の動力部はすべて社内で設計製造された」との記載があります。

でも、トヨタ自動車でさえ乗用車のの車体の製造がままならない状態で、あった点を考えると、日本電装がどうやってボデイ、シャーシンを製造したのかという疑問がわいたのである。

それと、トヨタスポーツに関係の深い関東自動車工業社史(30年史)を読んだ記憶があり、関東自動車工業が、たま自動車には遅ればせながら、電気自動車を作っていたとうことが思いこされた。

で、読み返してみると、日本電装の要請で電気自動車を製造したという記録がある。

関東自動車工業は、このころ、トヨタ自動車の下請けのボデイメーカーであったし、オオタのボデイも製造していた。

オオタの最後の試作車も作っている。
Dsc08208

(関東自動車工業30年史 より転載)

関東自動車工業30年史には、日本電装から要請で製造した車の側面図がある。

SBボデイに、Eつまりはエレクトリニック(エンジン)を搭載した車両という事であろう。

Dsc08200

(関東自動車工業30年史 より転載)

25年1月 SEB  セダン 日本電装 
SBシャーシにSBEボデイ
10台製造 

ちなみにトヨタの「トヨペットSD」という車がある

トラックと同じシャーシを利用した乗用車である。

外観はこんん感じ。

トヨタ自動車75年史のページ↓を参照してください。

https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/vehicle_lineage/car/id60011308/index.html

関東自動車工業では、1949年9月~51年8月にSD型乗用車を105台生産した。

それと並行して、同社はSD型シャシーのトレッドを広げ、ボデーを拡大したSDX型の開発を進めた。

この改造型車種は、正式にSE型乗用車シャシーとなり、1950年6月から生産が開始された。

(トヨタ自動車75年史のホームページより転載)

SDEX

E.は、エレクトロニック

Xは、上記の通りSDのワイド版であり、SDの試作型を電動化したという事の様である。

Dsc_sdexsedann(関東自動車工業30年史 より転載)

25年9月 SDEX セダン 日本電装 
SDXベース
5台製造

日本電装には、当時自動車自体を作るノウハウはなかったが、親会社のトヨタ自動車にはあった。

しかし、電気自動車は新しい技術の集大成でなく、既存の車体に、電気モーター、バッテリーを積んでの運用であった

SEDボデイを見ると、フロントのエンジンが搭載されるべき処、トランクもバッテリーが満載状態である。

また、当時のモーターの防水状況はあまり褒められたものではなかった。

(完全密閉型ではないのでカバーを装着したのではないかと想像するのである。)

日本電装は、自社で製造した電気自動車の試作(?)は、関東自動車工業がおこなたということかもしれないで。

疑問としては、SEDの側面図から、ノーズはのグリル形状は、SEB型とは相違点がある。

EA型のノーズ写真を見ると、関東自工のSDEX型のグリルを外して、プリンス風のグリルを付けた風な感じがする

EA型のベースは、SDEX型だったのだろうか?

ボデイブレス、シャーシの部品をどこから持ってきたのか?
当時のトヨタ?であろうか?

謎は深い・・・

参考

関東自工の生産していた電気自動車

Dsc08216(関東自動車工業30年史 より転載)


24年11月 BA セダン 日本電気自動車製造
24年11月から26年2月までに90台製造

Dsc08217(関東自動車工業30年史 より転載)


25年02月 SKライトバン
神鋼電機(株)が電通省(旧電電公社)に納車
関東自工のライトバンが好評で、製作
18台製造

記事追加

 

戦前電気自動車についての規定がありました。

 

昭和8年の自動車取締令に記載があります

 

「電動機(モーター)を原動機とするものは、1時間定格出4.5キロワット」

 

電気自動車は、小型車に属しない特殊自動車に属する。

 

自動車取締令は、昭和22年に廃止となっている。

 

デンソー号は昭和25年製造なので、この自動車取締令の規制は受けていない。

 

 

 

自動車取締令(大正8年内務省令第1号、全面改正)

(昭和8年内務省告示第23 •公布日:昭和8818

•施行日:昭和8111

•被改正法令(大正8年内務省令第1号))

上記の条文中には、

自動車は、以下の三種類に分類している

普通自動車

特殊自動車

小型自動車

 

条文ママ

第二條 自動車ヲ分チテ普通自動車、特殊自動車及小型自動車ノ三種トス

本令ニ於テ普通自動車ト稱スルハ燃原動機、差動裝置及前二輪ニ依ル操向裝置ヲ具備シ車輛重量三百六十瓩以上ニシテ主トシテ人又ハ貨物ヲ運搬スル構造ヲ有スル自動車ノ小型自動車ニ非ザルモノヲ謂フ

本令ニ於テ特殊自動車ト稱スルハ普通自動車又ハ小型自動車ニ非ザル自動車ヲ謂フ 牽引自動車ハ之ヲ特殊自動車ト看做ス

本令ニ於テ小型自動車ト稱スルハ左ノ制限ヲ超エザル自動車ヲ謂フ

一 車輛ノ長 二・八米、幅一・二米、高一・八米二 

燃機關ヲ原動機トスルモノニ在リテハ四行程式ヲ用フルモノハ氣筒容積ノ合計七百五十立方糎、

二行程式ヲ用フルモノハ氣筒容積ノ合計五百立方糎三 

電動機ヲ原動機トスルモノニ在リテハ一時閒定格出力四・五キロワット

第三條 本令ニ於テ車輛重量ト稱スルハ燃料油槽、潤滑油槽及冷却水槽ヲ充滿シタル狀態ニ於ケル自動車ノ重量ヲ謂フ

また、戦前名古屋でも電気自動車が生産されていた模様である

ナゴヤ号(1939) ナゴヤ号は名古屋自動車製作所が 1930 年(昭和 5 年)に試 作を開始し、1939 年に発売された。

最高速度 35km/h、一充 電走行距離 75-80km である

昭和 15 年に発行された国産電気自動車の規格

昭和 15 年(1940)に電気協会から「電気自動車設計基準」 が発行されている。

この設計基準は次の仕様書から構成さ れている。

電気自動車シャシ標準仕様書、

電気乗合自動車車体標準仕様書、

電気小型運搬車標準仕様書、

電気自動車用電動機標準仕様書、

電気自動車用制御装置並付属器具標準仕様書、

電気車動力用蓄電池標準仕様書

電気自動車シャシ標準仕様書には次のように記載されている。

「自己積載の蓄電池を電源とする電動機に依りて、走行する 電気乗合自動車用(電気貨物自動車用)に適合するものにて 構造堅牢、取扱簡便且つ安全なるものとす。 

 「走行速度は前進 4 段以上、後進 2 段に変化せしむることを 得るものにして、水平舗装道路上に於ける速度は下記を標準 とす。 常用速度(定格加重のとき) 毎時 20km(市内の場合) 最大速度(空車のとき) 毎時 40km

(戦前の国産電気自動車  森本雅之 稲森真美子(東海大学)より引用)

とはいえい、これれの標準仕様を、デンソー号は受け継いでいない。

20191210初出

20191211加筆

20191213加筆

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